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信長公命名の永楽屋、物流DX協業で競争力強化

2021年9月15日 (水)

▲ラトナの大田和代表(左)と永楽屋の細辻代表(出所:ラトナ)

サービス・商品織田信長公から屋号を授けられて以来、400年以上にわたって京都で綿布商として営業を続けているという老舗メーカーの永楽屋(京都市中京区)は、ラトナ(東京都渋谷区)と在庫、製造、物流管理のサプライチェーン領域で協業を開始する。ラトナが15日に発表した。

企業のワークプロセスの自動化、生産性の向上を支援するラトナと組むことで、永楽屋は「伝統工芸商品の高度にデジタル化された在庫・製造・物流管理基盤」を構築し、日本の伝統的な製品が持つ品質や芸術的な要素を先進的なDXプラットフォームに乗せ、長期的に世界と対等に戦える産業競争力を身に付ける。

具体的には、仕入先パートナー企業を巻き込む形で発注から入荷検収業務までを電子化し、ECで受注した後の在庫引当、出荷指示、梱包業務、出荷業務のデジタル化、IoT化を進める。

在庫管理、在庫棚卸、製造、外注工程管理、関連するサプライチェーンといった業務も電子化し、一つの品番に対するサイズや模様、色などのカタログ(品目カタログ)も完全にマスター化する。

これらを実現するためのシステム基盤として、仕入先パートナー企業を含めたEDI化、発注・受注、入荷検収業務のデジタル化・IoT化を図るほか、ラトナのIoT技術、サプライチェーン基盤システムとを組み合わせて在庫引当のロット管理、出荷指示のフルデジタル化、梱包部品表の導入・運用、入出荷業務のIoT化を進めるなどし、商品別・品目バリアント別・得意先別・地域別などのリアルタイム業績管理も搭載する。これらのシステム基盤による業務カバー範囲を全社業務の80%程度まで高める。

永楽屋の14世細辻伊兵衛社長は「永楽屋の長い歴史の大きな変革点として、IoTやエッジコンピューティング、サプライチェーン基盤システムなどの最新技術とその運用基盤を強みとするラトナと協業を開始することで、永楽屋のあらゆる業務の機能・効率の向上など、多くの効果を期待している」と話している。