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大和ハウスが国際物流に本格参入、まずはベトナム

2021年11月24日 (水)

国際大和ハウスグループの大和物流(大阪市西区)は24日、国際物流事業に本格参入すると発表した。最初の取り組みとして、ベトナム現地法人DaiwaLogisticsVietnam(ダイワロジスティクスベトナム)を通じて当地で倉庫事業を開始する。

サプライチェーンのグローバル化が急速に進展するなかで、経済成長が著しい新興国における旺盛な物流ビジネス需要をつかむことで、大和ハウスグループの物流事業の持続的な成長を図るとともに、グローバルでの市場シェア獲得競争を優位に進める狙いだ。

大和物流は、東南アジアや周辺国への進出を本格化するため、ベトナムに「ホーチミン駐在員事務所」を2019年5月に開設し、当地における市場・物流事情の調査を開始。20年11月には、ベトナム現地法人のダイワロジスティクスベトナムを設立し、さらなる国際物流事業の展開を推進してきた。

▲赤枠内がロックアンビンソンロジスティクスセンター(出所:大和物流)

このたび、ベトナム国内での3PL事業基盤の構築を目的に、ベトナム南部ドンナイ省ロンタイン地区に物流拠点「ロックアンビンソンロジスティクスセンター」を開設。国際物流事業を本格的に開始することとした。

ダイワロジスティクスベトナムは、大和ハウス工業が開発したマルチテナント型物流施設「DPL ロックアンビンソン2」の一部を賃借して稼働。大和物流が国内で建築・建材物流のエキスパートとして培ってきた3PL事業ノウハウを活用する。ベトナム国内における保管から輸出先に合わせた流通加工、輸配送手配まで日本品質の物流サービスを提供する体制を整える。

さらに当地の物流企業とパートナーシップを締結することで、日系だけでなく非日系の製造業や商社、流通業など幅広い業界の顧客に対して、日本との国際一貫輸送やベトナム国内での現地3PL、周辺国との三国間輸送など、要望に沿った国際物流ソリューションを提案していく。

ロックアンビンソンロジスティクスセンターは、東西ハイウェイ高速道路「ロンタインインターチェンジ」から8キロメートルに立地。ベトナム最大の経済都市であるホーチミン市内から40キロメートルの位置にあり、ベトナム消費市場に向けた輸配送拠点として活用できる。

ベトナム南部の主要港「カトライ港」まで30キロメートル、大型船の接岸が可能な「カイメップチーバイ港」まで40キロメートルという好立地も生かし、国際海上輸送にも対応できるメリットを訴求する。25年開港予定の「ロンタイン国際空港」までは3キロメートルとアクセス性は抜群だ。

ロックアンビンソンロジスティクスセンターは21年度中に稼働率100%とすることを目標に、10人程度の人員を確保する。大和物流は今回のベトナム本格進出を契機とし、顧客のグローバルビジネスの展開を総合的に支援するロジスティクスパートナーとして、海外ネットワーク基盤を拡大しながら展開を加速していく。

■ロックアンビンソンロジスティクスセンターの概要
所在地:ベトナム ドンナイ省 ロンタイン地区 ロックアンビンソン工業団地「DPL ロックアンビンソン2」内 J区画
総賃借面積:2604平方メートル
構造:鉄筋コンクリート・鉄骨造、平屋建て(一部2階建て)