ロボデックス、水素燃料電池ドローン試験飛行成功

▲国内初の飛行をした水素燃料電池ドローン（出所：ロボデックス）

荷主産業用ドローン開発のロボデックス（横浜市旭区）は1日、水素燃料電池ドローンに搭載する特別仕様の高圧水素用複合容器の経済産業大臣の特別認可と国交省航空局飛行許可を取得して、国内初の試験飛行を成功させたと発表した。物流事業者をはじめとする産業用途としての実用化に近づく成果と言える。

水素燃料電池ドローンには、水素貯蔵用の高圧ガス容器が搭載される。一定高度以上での飛行には、落下に備えた安全対策とともに、高圧ガス保安協会の特定案件事前評価と大臣特別認可が必要だ。

ロボデックスは、帝人エンジニアリング（大阪市西区）と協力し、高圧水素用複合容器を搭載した水素燃料電池ドローンについて、高圧ガス保安協会の特定案件事前評価委員会を経て、大臣特別認可を取得。国土交通省航空局から正式に水素燃料電池ドローンの飛行許可も取得し、ことし11月18日に神奈川県茅ケ崎市にて国内初の飛行を実施した。

▲国内初の試験飛行の様子（出所：ロボデックス）

試験飛行では、54分間浮上した。現在、燃料電池などを搭載した産業用大型ドローンは10分から15分の飛行しかできないが、水素燃料電池で飛行させることで60分から80分の飛行も可能だ。ロボデックスでもこれまで実施したテストにおいて、最大80分の飛行を成功させている。2021年度中には2時間の飛行を目指しており、ドローン物流の実用化を推進する。