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経産省、水素ドローンの運用ガイドライン策定

2020年4月14日 (火)

行政・団体経済産業省は10日、高圧ガス保安の観点から、水素燃料電池ドローン(水素ドローン)を安全に運用するためのガイドラインを取りまとめ、公表した。

ロボデックス社の水素ドローン

水素ドローンは、バッテリーを搭載したドローンと比して長時間の飛行が可能なため、物流、農薬散布、災害対応などで大きな需要が見込まれているが、機体に水素貯蔵用の高圧ガス容器を搭載していることから、落下した際の安全性確保に課題があった。現状、水素ドローンを一定高度以上で飛行させることは、高圧ガス保安法令上の「粗暴な取扱い」に該当し、法令違反となる可能性が高いため、経済産業大臣の特別認可が必要とされている。

▲滞空時間11時間の韓・メタビスタ社製ドローン

そこで、経済産業省と高圧ガス保安協会は、高圧ガス保安法令に基づいて水素ドローンに関係する事業者が担保すべき安全面の条件・措置を明記したガイドラインを策定。今後、両者による安全性の審査が必要になることを踏まえ、高圧ガス容器の衝撃試験、サイクル試験、破裂試験を実施し、容器が満たすべき要件をガイドラインに反映した。

水素ドローン事業者は、特別認可を取得するために(1)責任主体・使用用途(2)機体の機能・性能(3)容器・附属品――の基本情報のほか、(4)落下に対する安全性を説明する資料が求められる。

▲ドローン用高圧ガス容器の保護装置の例(出所:経産省)

水素燃料電池ドローンにおける高圧ガスの安全のためのガイドライン