東芝、二次電池量産拠点を竣工

拠点・施設東芝は29日、新潟県柏崎市の柏崎フロンティアパークで、二次電池「SCiB」の量産拠点「柏崎工場」を竣工した。今後、順次生産ラインを立ち上げ、2011年2月から生産を開始する計画。

柏崎工場は佐久工場（長野県佐久市）に続くSCiBの生産拠点として、電動車両用途などに向けたSCiBセル、モジュールを生産する。生産開始当初の能力は月産50万セルで、電気自動車向けの20Ahセルから量産を開始。11年度中には生産能力を月産100万セル以上に拡大する。

同工場は、最先端半導体工場のコンセプトを適用し、設備レイアウトを自由に変更できる建屋構造など、生産計画の変更などにフレキシブルに対応できるよう設計されており、将来の需要や品種の変化にタイムリーに対応できる生産体制を構築している。また、クリーンエリア、ドライエリアの最適配置と最小化、局所クリーン化の導入などにより、空調とドライエアー環境維持に必要なエネルギーを抑え、従来工場比で約5分の1に削減するなど、環境に配慮している。

東芝ではSCiB事業を成長性の高い新規事業と位置づけており、柏崎工場での本格的な量産開始により、電気自動車などの電動車両用途向けてスマートグリッドなどで利用される電力貯蔵向けなど新たな市場での事業展開を加速、15年度に売上高2000億円を目指す。

■柏崎工場の概要
所在地：新潟県柏崎市大字軽井川931番地21
敷地面積：約3万3000平方メートル
建物構造：鉄骨造3階建
建築面積：約9000平方メートル
延床面積：約2万1000平方メートル
竣工：9月
生産開始：2011年2月