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川崎汽船、ドライバルク市場堅調で通期上方修正

2022年2月3日 (木)

(イメージ)

財務・人事川崎汽船は3日、2022年3月期の通期連結業績予想を修正したと発表した。2021年11月4日公表の前回予想について、売上高を6900億円から7300億円に、営業利益を150億円から180億円に、経常利益を3900億円から5400億円に、親会社株主に帰属する当期純利益を3700億円から5200億円に上方修正した。

主にドライバルク事業において、引き続き堅調な市況が見込まれることから、売上高と営業利益の業績予想を修正。持分法適用関連会社OCEAN NETWORK EXPRESS(ONE、シンガポール)の運営するコンテナ船事業において、前回公表の予想を上回るおう盛な貨物需要や好調な市況により、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益の業績予想についても修正した。

同日発表した2022年3月期第3四半期累計連結決算は、売上高が前年同期比18.7%増の5564億9500万円、営業損益が233億300万円の黒字(前年同期は31億9300万円の赤字)、経常利益が10.1倍の4336億2600万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が6.7倍の4233億3900万円となった。

ドライバルクセグメントは、大型船市況が中国の粗鋼生産抑制による輸送需要の沈静化で軟化したものの、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う検疫体制の強化や荒天による滞船増加により船腹需給が引き締まり、総じて高水準で推移。中・小型船市況も、世界的なエネルギー不足を背景とした石炭輸送需要の高まりや、穀物・マイナーバルクの安定的な輸送需要を受けて堅調に推移したことから、黒字転換を果たした。

エネルギー資源セグメントは、油槽船事業・電力事業やLNG(液化天然ガス)輸送船事業・海洋事業は安定的に収益に貢献。しかしながら、オフショア支援船事業で市況低迷が続いたことから、増収減益となった。

製品物流セグメントは、自動車船で回復基調が継続。国内物流・港湾事業は国内コンテナターミナルの取扱量が増加した。国際物流事業もフォワーディング分野の航空貨物輸送量が堅調に推移した。コンテナ船事業は、ONEの業績が高水準な運賃市況の影響で大幅に改善した。セグメント全体として増収増益となった。