ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

商船三井、アンモニア貯蔵・再ガス化イメージ構築

2022年2月4日 (金)

環境・CSR商船三井は3日、三菱重工業グループの三菱造船(横浜市西区)と協働で、浮体式アンモニア貯蔵再ガス化設備(アンモニアFSRU)に関する概念研究を完了したと発表した。

商船三井は、三菱造船と関西電力の2社との間で、脱炭素エネルギーとしてのアンモニア導入に有効なアンモニアFSRUの将来的な導入検討を共同で実施することに合意し、覚書を締結した。


▲(左から)アンモニア輸送船、アンモニアFSRU(出所:商船三井)

アンモニアは、現在肥料原料としての利用が中心で海上輸送量も限定的ですが、燃焼時に二酸化炭素を排出しない次世代のクリーンエネルギーとして世界的に関心が高まっており、脱炭素化の流れのなかで、アンモニアの戦略的な活用に向けた動きが世界で始まっている。

FSRUは従来、液化天然ガス(LNG)を洋上で受け入れて貯蔵し、本船上で再ガス化を行い陸上へ送出する機能を有した浮体設備として用いられ、陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、工期が短くコストが安いというメリットがある。本技術をアンモニアに活用することで、アンモニア燃料の早期導入を実現し環境負荷の低い次世代燃料の普及に寄与することが期待される。

今回の概念研究は、幅広いニーズに対応できるように、タンクサイズや再ガス化方式の違いなど条件が異なる複数ケースについて仕様を検討。FSRUで必要となる電力を将来的にアンモニア燃料で賄うことも視野に入れており、より環境にやさしいアンモニアFSRUのイメージを構築した。

商船三井は、三菱造船や関西電力とともに世界各地でのアンモニアFSRUの導入に向けた検討を進めていく。

アンモニア燃料の大型アンモニア輸送船を3社開発