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自動倉庫市場、年間9%で拡大し28年に1.7兆円と予測

2022年3月9日 (水)

(イメージ)

調査・データグローバルインフォメーションは8日、世界における自動倉庫の市場規模について、2021年の79億5000万米ドル(9200億円)から年間9.2%のペースで拡大し、28年には147億1000万米ドル(1兆7022億円)に達するとの予測を明らかにした。

自動倉庫は、保管・取り出し機械やラック構造、コンベヤーインターフェース、倉庫制御システムなどで構成される、物流現場における業務効率化を推進する機能として普及が進んでいる。完成品の保管や商品ピッキング、受注処理など倉庫や物流センターにおける業務における人手不足をはじめとする諸課題に対応する施策として広く認識されているほか、自動化された機器のすべての機能を管理しシステム内外の荷物の動きを追跡する作業の効率化にも貢献する。

導入が加速する背景には、新型コロナウイルス禍に伴う宅配ニーズの急速な高まりによる倉庫における取扱量の増大がある。EC(電子商取引)の普及による消費スタイルの多様化が一気に加速し、それに対応するための物流現場の業務効率化・最適化の主軸として注目される取り組みの一つが、自動倉庫だ。

自動倉庫は、物流現場で使用する自動化システムとして収益性が高いものの、初期導入に莫大な設備投資が必要になる。実際にシステムを購入する前のサプライチェーンや在庫管理に関する分析、自動倉庫の導入にはラックや自動化システム、ソフトウェアの設置が必要となり、このシステム全体が重いコストを発生するほか、セットアップは正確でなければならないため、熟練した労働力も必要とする。こうしたコストの低廉化が進めば、一気に導入率が加速する可能性もある。