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セイノーHDなど、新潟の山間地でドローン配送実験

2022年3月17日 (木)

調査・データセイノーホールディングス(HD)、エアロネクスト(東京都渋谷区)など異業種の企業5社が連携して、新潟県阿賀町で3月14日から5日間、ドローンを活用した配送実証実験を行っている。薬局から診療所まで処方された医薬品を配送したり、買い物を代行して宅配したりするスマート物流の仕組みを構築するのが狙いで、中山間地に適した地域物流の仕組みを探る。

▲阿賀野川上空を飛行するACSLとエアロネクストの物流専用ドローン(出所:NEXT DELIVERY)

実験は、総務省の「過疎地域持続的発展支援交付金事業」を活用して行われている。16日には、ドローンで医薬品を模した荷物を配送する様子がメディアに公開された。

同町は人口は1万人余りで、高齢化率は49%。人口減少や少子高齢化が進んでいるほか、診療所も2か所あるが、薬局が併設されていない。このため、処方医薬品を受け取るには5~20キロの距離を歩く必要があり、少子高齢化のさらなる加速を見据えた生活基盤構築における課題になっていた。セイノーHDなど5社は、ドローンによる医薬品や生活必需品の配送サービスの実現に向けた課題を抽出するなどして、より実用に即した物流の仕組みを構築する。

同町は実験結果を踏まえ、将来的に荷物の集荷場やドローン着陸用のスタンドを設置するなど、地上とドローンの両配送を念頭に置いた、新たなサービスを提供したい考えだ。