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物流施設への国際投資、イン・アウトとも過去最大

2022年4月7日 (木)

(イメージ)

調査・データ物流施設への投資額、イン、アウトとも05年の調査開始以来、最大に――。事業用総合不動産サービスのシービーアールイー(CBRE、東京都千代田区)がまとめた、2021年の日本に関するインバウンド・アウトバウンド投資についてのレポートで、こんな結果が明らかになった。

21年の海外投資家による日本へのインバウンド投資では、物流施設の投資額は対前年比66%増の34億ドル(4200億円)。インバウンドの全体額は103億ドル(1兆2700億円)で21%減少した。これは前年の大型取引による反動減の要素が大きく、それを除けば横ばいとしているものの、それでも物流投資の伸びが顕著だ。

一方、日本の投資家による海外へのアウトバウンド投資では、物流施設の投資額が9億ドル(1100億円)で、526%増(6.3倍)と大幅な伸びを見せた。ほとんどが米国での取引だった。アウトバウンド全体は20億ドル(2460億円)で72%増加。米国での投資が全体でも押し上げた。ただ、新型コロナウイルス禍前の19年実績の36億ドル(4430億円)と比べれば、なお45%下回る水準にとどまっている。

ことしの展望については、日本を投資対象とする海外投資家のうち、不動産の取得額が「昨年より増加する」と回答した割合が74%を占めた。彼らが選んだ魅力的な不動産タイプは、トップが「物流施設・産業施設」(38%)、次いで「オフィス」(24%)となっている。

物流施設への投資熱は続きそうだ。CBREは、渡航規制が緩和されれば投資再開や新規投資の動きが出てくると見ている。