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パナ、小型低速ロボ完全遠隔操作の許可を取得

2022年4月18日 (月)

認証・表彰パナソニックホールディングス(HD)は15日、神奈川県藤沢市で実施中の小型低速ロボットを使った住宅街の配送サービスの実証実験において、同日付で完全遠隔監視・操作型の公道走行に関わる審査に合格し、道路使用許可を取得したと発表した。公道での実証実験などで義務付けられていたロボットの側の保安要員の配置が不要になる。

▲Fujisawa SSTにおける4台運用(出所:パナソニック)

同社は2020年11月、藤沢市のFujisawaサスティナブル・スマートタウン(Fujisawa SST)での実証実験をスタート。1人のオペレーターが遠隔で4台を同時に監視する中での自動走行や、自動走行ロボットを活用した店舗から住宅への配送サービス実証などを実施してきた。これらの実証時に安全確保や緊急時の対応のため、保安要員を配置して運行する必要があったが、今回の許可取得で完全遠隔監視・操作による実証が可能になる。

小型低速ロボットの認識能力の向上、遠隔監視・操作のAI技術の進歩が、許可の取得に大きく寄与。ロボットの認識能力の向上により、遠方の人や近接車両等の移動物体、路上落下物などを即座に発見して遠方のオペレーターに通知することで、緊急時でもオペレーターが遠隔で介入できる。オペレーターと遠隔システムとの通信が途切れたとしても、ロボットが自律的に安全場所まで走行できるようにした。

パナソニックHDは、今回進化させた技術を搭載した小型低速ロボットと遠隔管制システムを合わせたプラットフォームを「X-Area」(クロスエリア)名付け、22年5月にはFujisawa SSTにて商業施設から住民に商品を届ける実証サービスを提供する予定だ。