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課題は「物流コスト削減」が最多、JILS会員調査

2022年4月19日 (火)

(イメージ)

調査・データ日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は19日、2021年度の会員アンケート調査の集計結果を発表した。物流業のほか、製造、流通、サービスなど様々な企業の物流担当者への意識調査だ。会員が抱いている課題については、この数年の傾向が続いて「物流コスト削減」という回答が最も多かったが、そのほかの回答には変化が見られた。

毎回1問目に聞く「ロジスティクスやSCMを推進するうえでの課題」(3つまで選択可)については、今回も選択肢の中から「物流コストの削減(改善)」をあげた回答者が52.6%と最多だった。今回は原油高騰でトラックなどの燃料費が多くの企業の経営を圧迫しており、前回19年度の60.7%には及ばなかったものの、他の選択肢を引き離している。

変化が見られたのは、2番目に多かった答え。今回新しく選択肢に入れられた「物流・ロジスティクス分野におけるDXへの対応」を、35.3%の回答者があげた。経済界の新潮流であるDX(デジタルトランスフォーメーション)に乗り遅れまいという、会員企業の思いが鮮明になった。

前回2位だった「ドライバー不足への対応」は、今回、回答者数では6番目に後退した(19.6%)。依然として業界の深刻な課題ではあるが、「新型コロナウイルス禍による影響で、物流が鈍っている企業もあり、微妙に影響した可能性がある」(集計担当者)という。

調査は同協会が会員の事業の現状・課題やニーズを把握する目的で年に一度行っている(2020年度はコロナ禍で中止)。今回は2月7日から18日にかけ、インターネットを通じて2505名の会員企業と個人を対象に行われ、309名・292社から回答を得た。

▲ロジスティクスやSCMを推進するうえでの課題(クリックで拡大、出所:ロジスティクスシステム協会)