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海運モーダルシフト大賞に日立物流など4社受賞

2022年4月20日 (水)

認証・表彰陸上から海上への輸送手段変更を促す2021年度の「海運モーダルシフト大賞」に、日立物流など4社による紙オムツ資材輸送が選ばれた。二酸化炭素(CO2)排出量を6割削減したことに加え、コンテナの利用で1回あたりの輸送量を倍増させたことが評価された。

同賞は国土交通省などが2019年度に設けた表彰制度。海運シフトで環境負荷低減に最も貢献した事業者に贈られる。

受賞した4社は、物流企業が日立物流とバンテック(横浜市神奈川区)、荷主が化学メーカーの住友精化と衛生用品大手のユニ・チャームプロダクツ九州工場(福岡県苅田町)だ。兵庫県の住友精化で生産された紙オムツ資材の高吸水性樹脂を、470キロ離れた福岡県の同工場まで運ぶ。以前は全てトラックで運んでいたものを、8割の区間に当たる神戸港から門司港(北九州市門司区)までを海運に切り替えた。CO2を61.8%削減、ドライバーの拘束時間も6割減った。

▲従来と今回の取り組み(出所:国土交通省)

これに加え、全行程で免税コンテナを導入し、最終製品の紙オムツも同じコンテナで輸出するスキームとした。一輸送あたりの積み量が倍増して車両運行回数が減少、このこともドライバー不足対策につながったことが大きく評価された。

住友精化は「将来にわたる持続可能な物流の実現に向けて、継続的に取り組む」とコメントしている。表彰式は26日に都内で行われる。また、この物流改革は官民で作るグリーン物流パートナーシップ会議からも「物流DX(デジタルトランスフォーメーション)・標準化表彰」を受けた。