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三井倉庫HD、輸出入コンテナ荷役好調で増収増益

2022年5月10日 (火)

財務・人事三井倉庫ホールディングス(HD)が10日発表した2022年3月期連結決算は、営業収益が前期比18.7%増の3010億2200万円、営業利益が46.9%増の259億3900万円、経常利益が48.2%増の255億5300万円、親会社株主に帰属する当期純利益が25.6%増の145億300万円で、2期ぶりの増収増益だった。

主力の物流事業は、営業収益が前期比19%増の2922億1300万円、営業利益が58%増の237億3400万円だった。輸出入の回復に伴い、フォワーディングや港湾運送業務におけるコンテナ荷役の取扱量が増加。海上コンテナ不足を含むサプライチェーンの混乱による海上輸送から航空輸送へのシフトや航空運賃の高騰、顧客の生産維持のための部品調達などにかかる航空輸送や海外保管・運送業務の取り扱いが増えた。

注力しているソリューション型物流業務の新規取扱開始や、ヘルスケア物流における新規業務の開始も業績を押し上げた。東京オリンピック・パラリンピック需要なども背景とした家電関連物流も収益に貢献した。

2023年3月期の連結業績は、売上高2900億円、営業利益210億円、経常利益203億円、親会社株主に帰属する当期純利益118億円の減収減益を予想している。

三井倉庫HDは10日、2023年3月期を初年度とする新たな5か年計画「中期経営計画2022」を発表した。これまでの「中期経営計画2017」では、前半3年間を反転期と位置付けて事業収益力の強化と財務基盤の再建に注力。後半2年間は持続的成長に向けて、「圧倒的な現場力の構築」「一気通貫の統合ソリューションサービスの構築」「ESG経営」の3点に重点的に取り組んだ。

その結果として数値目標を全て達成したことを踏まえて、新中計はこれまでの取り組みを「深化」させることで、更なる成長を実現していく姿勢を明確化。社会から信頼されるファーストコールカンパニーとして、「グループ総合力結集によるトップライン成長」「オペレーションの競争力強化」「深化を支える経営基盤の構築」の3点を成長戦略の柱とし、積極的な投資とともに攻勢を図る。

2027年3月期末の数値目標は、営業収益3500億円、営業利益230億円、営業キャッシュ・フロー300億円と設定した。