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集合住宅に戸別宅配ボックス、日本宅配システム

2022年5月30日 (月)

サービス・商品宅配ボックス専業メーカーの日本宅配システム(名古屋市東区)は30日、集合住宅でも1世帯に1台ずつ置ける「戸別宅配ボックス」をこのほど開発したと発表した。一部の新築分譲マンションに今春から設置を始めている。宅配便の過剰梱包を削減するのが狙いで、宅配ボックスの普及により環境負荷の軽減を図る考えだ。

開発した「戸別宅配ボックス」は、マンションデベロッパーに特注品として販売し、新築分譲物件数棟の中廊下に組み込んだ。まだ販売を始めたばかりのため、カタログには乗せていないが、1年以内に量産してカタログ掲載する方向という。

同社は宅配便の増加に伴って梱包資材の使用量も増えていることを懸念する。EC(電子商取引)では小さな製品がその何倍もの大きさの段ボール箱に入れられて配達されることが多く、「過剰梱包」が環境問題になっている。同社は置き配などの荷物汚れや破損を防止するために過剰梱包が起きていると考え、雨や衝撃から荷物を守る宅配ボックスの普及が資材使用量削減の解決につながると判断した。

▲日本宅配システムの取り組み(出所:日本宅配システム)

一戸建て住宅だけでなく、マンションなど集合住宅でも1世帯に1台ずつボックスを設置すれば、共用部にある従来の宅配ボックスが不足して、荷物が入れられない事態も最小限に抑えられる。

戸別宅配ボックスは、比較的小さく薄い簡易梱包の荷物の抜き取り防止機能も備える。また、同社自身の製品配送の梱包も見直し、段ボール梱包を全面廃止し、繰り返し利用できる素材に切り替えた。年間約5トンの梱包資材使用量を削減できるという。