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大和ハウスとJR貨物、札幌でマルチ型物流施設稼働

2022年5月31日 (火)

拠点・施設大和ハウス工業と日本貨物鉄道(JR貨物)は5月31日、JR貨物「札幌貨物ターミナル駅」(札幌市白石区)の構内で進めていたマルチテナント型物流施設「DPL札幌レールゲート」の建築工事が完了したと発表した。北海道で最大級となる物流施設として、6月1日に稼働する。投資額は150億円。

▲DPL札幌レールゲートの外観イメージ(出所:大和ハウス工業)

DPL札幌レールゲートは、JR札幌駅から10キロ圏内。道内で最大の貨物駅である札幌貨物ターミナル駅構内に立地する。道央自動車道のインターチェンジ(IC)にも近く、新千歳空港や主要港湾をはじめとする道内各地への輸送拠点として適している。さらに、札幌都市圏に近く通勤の利便性も高いことから、従業員確保の観点からも優位性がある。

機能面では、鉄道コンテナを利用し全国各地へよりスムーズに輸送できるのが最大の特徴だ。雪や雨など天候の影響を受けずに荷物の積み降ろしや通行ができるよう、1階と2階に中車路や屋内スロープ、屋内トラックバースを設置し施設内作業の効率化を支援。倉庫スペースは、最大で12テナント、1区画5400平方メートルから提供可能な仕様としている。


▲(左から)屋内スロープ、中車路

施設全体で170台分のトラックバースを整備。トラックの入場予約システムを利用することで、バースへの接車前後における時間のロス削減につなげる。共用スペースにはカフェテリアやコンビニエンスストアの入居スペースを設けるなど、就労環境にも配慮。3階の従業員専用カフェテリアには、打ち合わせスペースとしてJR貨物の12フィートコンテナを設置するなど、“遊び心”も演出している。

▲カフェテリア

両社と大和物流(大阪市西区)、フレームワークス(東京都港区)、Hacobu(ハコブ、同)の5社は、DPL札幌レールゲートを拠点に全国の持続可能な物流網の構築を目指す「協働プロジェクト」を推進していく。

働き方改革関連法により2024年4月1日以降に自動車運転の業務に対して年間の時間外労働時間の制限が施行されることにより発生する「物流の2024年問題」をはじめ、カーボンニュートラルやSDGsの実現など物流を取り巻く様々な課題に対して、5社のリソースやノウハウ、テクノロジーを最大限に生かした解決策を共同で企画・検討し提案する取り組みだ。

DPL札幌レールゲートの概要
所在地:札幌市白石区流通センター3-227-172ほか(札幌貨物ターミナル駅構内)
敷地面積:5万348平方メートル
建築面積:2万9509平方メートル
延床面積:8万6276平方メートル
賃貸面積:7万3073平方メートル
構造:鉄筋コンクリート造・一部鉄骨造、耐震構造、地上3階建て
着工:2020年7月1日
交通:道央自動車道「大谷地IC」1キロ、JR千歳線「平和駅」2キロ、地下鉄東西線「南郷18丁目駅」2キロ