ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

トールエクスプレス、トラックのフェリー輸送拡充

2022年7月21日 (木)

(出所:SHKライングループ)

ロジスティクストラック運送会社トールエクスプレスジャパン(大阪市中央区)が、横須賀港(神奈川県横須賀市)・新門司港(福岡県北九州市)間の高速フェリーを使った大型トラックでの輸送を、これまでの1日2台から月内に3台に増やす。陸運の一部を海上輸送に切り替える「モーダルシフト」の効果が確認されたためで、トラックドライバーの労働環境をめぐる「物流の2024年問題」対策につなげる考えだ。

フェリー各社でつくるSHKライングループの21日の発表によると、グループ加盟社の東京九州フェリー(北九州市門司区)が運航している同航路で、このモーダルシフトが行われている。トールエクスプレスはフェリーに荷物を積載したトラックをドライバー抜きで乗せる「無人車航走」を2021年11月から行っている。ドライバーは集配地から各港までの短距離を運転するだけでよく、労働時間が短くなる労務管理上のメリットがある。働き方改革関連法により2024年4月にトラックドライバーの時間外労働上限規制が年960時間になり、長距離の陸上輸送が困難になることを見越した取り組みだ。

トールエクスプレスは、3月下旬から1日2台の大型トラックをフェリーに乗せていたが、7月中に3台に増やす。リードタイムが時間通りに確保できることや、揺れによる貨物のダメージがないことが確認されたためだ。

東京九州フェリーの同航路は、2021年7月の就航からことし6月までの1年間の航海数が602航海で、98.4%の高い就航率を誇っている。