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東北北陸大雨で物流への影響拡大、宅配車両水没も

2022年8月5日 (金)

国内今月3日以降、東北、北陸地方を中心に広範囲に及んでいる猛烈な雨で、河川の氾濫や土砂崩れ、住宅への浸水など甚大な被害が広がっている。影響は物流分野にも及び、貨物列車や宅配の遅延だけでなく、宅配車両が水没するといった被害も出ている。

<高速道路・国道通行止め状況>
5日18時現在】【5日10時現在

<鉄道・宅配遅延状況>
5日18時現在】【5日11時現在

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国土交通省の5日午前7時15分時点のまとめによると、宅配業界では、大手5社のうち1社で集配車両1台が「水没」、別の1社で4台が「浸水」した。集配の遅延だけでなく設備面にも影響が広がってきた。

ヤマト運輸は集配車両の一部に浸水被害があったことを明らかにした。台数は公表していないが、水没ほどの被害ではなく、荷物が水に濡れることもなかったとしている。豪雨被災地では被害状況がまだはっきりしておらず、滋賀、岐阜県などへ大雨地域が拡大中ということもあって、宅配各社とも状況の確認に苦戦している模様だ。

JR新たな橋梁被害、岩船港は漂流物で埋塞

鉄道輸送を巡っては、4日までのJR奥羽線での盛土流出と磐越西線、米坂線での橋梁倒壊に続き、5日に入っても五能線の大間越(青森県)・白神岳登山口間の橋梁被害や津軽線の大平・津軽二股間(同)などでの道床流出が判明した。JR貨物の運休・遅延、それと連動する宅配への影響は長引く可能性がある。

幹線輸送では、磐梯自動車道の通行止めは解消されたものの、北陸自動車道や石川県を中心とする多くの国道でなお一部通行止めが続いている。陸運各社もドライバーへの迂回指示など、善後策に追われている。


▲北陸自動車道敦賀・今庄間上り線(出所:NEXCO中日本金沢支社)

港湾では、国土交通省の発表によると、5日5時時点で、岩船港(新潟県)で構内に漂流物の滞留が発生し、泊地がそれらで埋まってしまった。影響で高速船が欠航した。金沢港(石川県)、福井港(福井県)、八戸港(青森県)でも港内外に漂流物の滞留が発生している。内航海運への影響も含め、同省などが詳細を調べている。

【4日】
高速道路・国道通行止め状況【4日17時現在】【4日12時現在
鉄道・宅配遅延状況【4日17時現在】【4日14時現在