ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

国交省が日野自に是正命令、行政処分へ16日に聴聞

2022年9月9日 (金)

行政・団体国土交通省は9日、日野自動車に対して立ち入り検査を実施した結果を踏まえ、「法令違反につながる不正行為を行った同社の体制」を抜本的に改め、「二度とこうした不正行為を起こさない体制」への改革を促すため、是正命令を発した。

基準不適合が確認されたエンジンに対して型式指定の取り消しに向けた手続きを開始し、基準適合が確認されたエンジンは出荷再開を認める。

国交省では、8月2日に日野から型式指定関連の排出ガス・燃費性能試験に不正行為があったとの報告を受け、報告内容の事実関係を確認するために8月3日以降、断続的に立ち入り検査を実施。

検査の結果を踏まえ、日野自動車に対して、排出ガス性能が基準に満たないと確認されたエンジン(トラック・バス用エンジン1機種、建設機械など用エンジン3機種)の型式指定取り消しに向けた手続きを開始することを決めた。基準に適合していると確認されたエンジン(トラック・バス用エンジン3機種、建設機械など用エンジン4機種)については出荷再開を認めた。

是正命令は道路運送車両法に基づき、型式指定規定に関する違反を是正するために必要な措置を取るべきことを命じたもので、国交省は型式指定申請時の試験データの改ざん、法規に基づかない測定、測定機器の不正操作など「申請書における排出ガス・燃費に係る虚偽記載」と、不正行為の結果「指定を受けた型式としての排出ガス、燃費性能を有していない」ことを主な違反として認定。

是正命令では「不正行為を起こし得ない型式指定申請体制の構築」「開発部門の業務実施体制の改善」「社内の技術管理体制の再構築」の3項目について是正措置を講じるよう命じた。

同省は併せて、行政処分を科すに当たり、日野と日野製のエンジンを搭載したバスを販売していたいすゞ自動車を16日に呼び、行政手続法に定める聴聞を行う。

不正受け日野プロフィアなど2.1万台を暫定リコール