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マテハンコンフィグレーターが初出展/国際物流展

2022年9月13日 (火)

話題東京ビッグサイト(東京都江東区)で13日開幕した国際物流総合展2022では、まだ日本で馴染みのない「マテリアルハンドリング(マテハン)コンフィグレーター」と呼ばれる専門業者が初めて出展している。スウェーデン企業、コンフィグラの日本法人(東京都渋谷区)だ。急速に進む倉庫の自動化や新増設という市場環境のなかで、「複数のマテハンを最適化する」というコンフィグレーター機能の重要性を強く訴えている。

▲コンフィグラの出展ブース

コンフィグレーションは「機械やシステムの構造に関わる設定」を意味するIT用語。マテハンのシステムコンフィグレーターとは、ラックやコンベヤー、各種自動装置といった数多くのマテハン機器の最適な組み合わせやレイアウトを見出し、導入費用の見積もりを出す業務やソフトウエア、ソリューション(解決策)を指す。

マテハンコンフィグレーターを務める企業は、マテハンメーカーと倉庫会社の橋渡しをする商社などに対し、最適な組み合わせを提案し、見積もりを示す。コンフィグラによると、欧米では数多いが、日本ではほぼ例がない。コンフィグレーターでもありソフトウエア販売会社でもある同社は本年日本で事業を本格化しており、これが国内第1号と見られる。

当然、各国のマテハン機器やメーカーに精通していることが必要条件だが、それに加えて同社の強みは自社開発ソフトウエア「CETマテリアルハンドリング」にある。営業担当者やプロジェクトマネージャー、エンジニアの業務を集約し、倉庫ソリューションの設計、構築、実装、維持を支援するソフトだ。倉庫内のマテハンレイアウトを3D画面でわかりやすく示すことができ、複数の機器にまたがる複雑な見積もりも自動でミスなく行える。部材表や設置図なども容易に作れる。しかも、これまで数か月かかっていたこれらの作業を数週間から数日でできるという。

DX(デジタルトランスフォーメーション)の急速な発達で倉庫内の自動化やロボット化が進み、大規模・複雑化し、しかも導入スピードが求められている。EC(電子商取引)の急拡大を背景にした大規模物流施設の建設やリニューアルも急ピッチで進む。そうした環境下で、倉庫会社や指南役の商社にとって、機能・性能や予算面から最適なマテハン機器の組み合わせを素早く提案してくれるコンフィグレーターが、いよいよ日本でも不可欠になるとみられる。

▲講演するコンフィグラのグスタフソン・グローバルセールスマネージャー

1990年設立のコンフィグラは、今回の国際物流総合展にスウェーデン本社からヨハン・グスタフソン・グローバルセールスマネージャーを派遣した。ブースでの説明にとどまらず、同氏は初日の出展者セミナーで講演し、こうしたコンフィグレーターの課題解決力について日本の物流関係者やマテハンメーカーらに強く訴えた。

国際物流展2022特集、現地取材記事を随時公開