ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

ペイペイフリマ、ヤマトの集荷サービスと連携

2022年10月12日 (水)

(イメージ)

ECヤフーは運営するフリマアプリ「PayPay(ペイペイ)フリマ」で11日から、ヤマト運輸の「おてがる配送」で集荷を利用できるサービスを順次開始すると発表した。

同フリマアプリの出品者が、購入された商品を自宅などの希望した場所から発送可能ようにオプションを追加。商品を発送場所まで運ぶ時間がなかったり、重かったりする場合でも気軽に利用できるサービスとして利便性を高めた。

CtoC-EC(個人間取引)市場が拡大するなか、気軽にリユースを楽しんでもらうのが狙い。対象は宅急便コンパクトの専用ボックス、薄型専用ボックス、3辺の合計が60〜160センチのヤマト運輸が提供する配送商品「EAZY」の荷物。

出品時に配送方法としておてがる配送を選択し、商品が購入された後にサイト、発送場所、日時を選んで手続きは完了する。ヤマト運輸のドライバーが指定された日時と場所まで集荷に訪れる。

集荷料は税込み50円。11月10日まで利用回数に制限のない無料キャンペーンを展開し、ユーザーに新サービスの浸透を図る。

(出所:ヤマト運輸)

ヤマト運輸がフリマアプリ関連ビジネス強化、将来の宅配シフトを意識した動きだ

オンライン版のフリーマーケットとして認知が広がってきたフリマアプリ。スマートフォンの普及は、CtoC-ECという新しい取引の概念を生み出した。宅配事業者もこうした動きが将来の購買スタイルの主役になると見込んで、積極的にサービスを拡大している。

ヤマト運輸にとっては、ここでフリマアプリ関連の市場で存在感を強めることにより、足元における事業基盤を固めるとともに、将来の新規ビジネス開拓にもつなげようとする思惑があるのは間違いない。

新型コロナウイルス禍の収束後も、店舗から宅配への購買スタイルのシフトが定着するとみられるなかで、フリーマーケットもEC(電子商取引)化が加速するのはほぼ確実だ。フリーマーケットは日用品など通常の購買行動よりもECとの親和性がより高いはずだからだ。

ヤマト運輸がフリマアプリへの関与を強める背景には、ECのもたらす購買行動への強い影響力がある。ヤマト運輸からすれば、こうしたトレンドをむしろ自社の強みである宅配技術にさらなる磨きをかけながら、商品宅配で主導権を握っていく好機でさえある。それくらいのしたたかさがあっていい。(編集部・清水直樹)

■「より詳しい情報を知りたい」あるいは「続報を知りたい」場合、下の「もっと知りたい」ボタンを押してください。編集部にてボタンが押された数のみをカウントし、件数の多いものについてはさらに深掘り取材を実施したうえで、詳細記事の掲載を積極的に検討します。

※本記事の関連情報などをお持ちの場合、編集部直通の下記メールアドレスまでご一報いただければ幸いです。弊社では取材源の秘匿を徹底しています。

LOGISTICS TODAY編集部
メール:support@logi-today.com