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辰巳商会が物流の枠超えNZでイチゴ栽培、初収穫

2022年12月9日 (金)

(出所:辰巳商会)

産業・一般総合物流会社の辰巳商会(大阪市港区)が事業多角化の一環として2019年に始めたニュージーランドでのイチゴ栽培が順調に進み、今月中旬に初めての収穫を行う。「これからは単にモノを運ぶだけではなく、自らモノ作りを行い、出荷、販売、技術の伝授もし、ワンストップ・オペレーションをしたい」という西豊樹社長の思いが実を結ぶことになる。

同社の8日の発表によると、イチゴを栽培しているのはニュージーランド北島のネイピアで、19年11月に生産子会社「辰巳ニュージーランド」を設立し、4万平方メートルの土地に2万平方メートルの温室を建設して栽培に取り組んできた。

同社は2年前に創立100周年を迎えた老舗物流企業で、海運から港湾輸送、陸運、倉庫、航空輸送など各領域を手掛け、国内外に52のグループ会社を抱える。農業に異業種参入し、その中でもイチゴを選んだのは、千葉県南房総市の農業生産法人JASとの出会いがきっかけだという。JASではIoT(モノのインターネット)を駆使してイチゴの生産から加工、流通、販売まで一貫して手掛ける「6次産業化」を目指していた。影響を受けた辰巳商会はJASに出資して南房総でのイチゴ栽培に参画するとともに、JAS関係者からの提案でニュージーランドでの生産にも乗り出した。

▲メガガラス温室で栽培されるイチゴ

イチゴの国内需要は年間を通じて多いが、国内栽培は冬から春が中心で、夏場のイチゴは品質が劣る。そこで、日本と季節が逆の南半球で栽培し、旬のおいしいイチゴを日本に輸入する事業を試みることにしたという。

12月19日にはネイピアに近い同国のホークスベイで、初収穫記念式典を開く。在ニュージーランド日本大使館の特命全権大使らを来賓に招き、最新設備のメガガラス温室栽培の内覧会も行う予定だ。

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LOGISTICS TODAY編集部
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