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GROUND、GWESの作業量予測機能を強化

2022年12月23日 (金)

ロジスティクスGROUND(グラウンド)は23日、物流施設の統合管理・最適化システム「GWES」について、作業量を予測する「Workload Forecast」(ワークロードフォーキャスト)などの機能を強化し提供を始めると発表した。

高度化かつ複雑化するEC(電子商取引)物流の作業量と物量に対応するため、作業予測と在庫分析の両モジュールの機能を強化。物流施設での過去の作業実績や営業日をはじめ、セール開催日や月末月初といった特殊な荷動きに関する情報から作業量を予測する。また年、月、週単位の波動に対して、優先度を反映させるなどして精度の高い作業量を見通すこともできる。

さらに、作業量の予測結果を踏まえ、既存の可視化系モジュールの作業進ちょく管理機能で、作業の終了時間見込みが管理できる。このほか作業の計画立案や要員計画の立案業務にも活用ができるため、属人化からの脱却にも寄与する。

▲Workload Forecastによる作業量予測結果の確認画面(出所:GROUND)

GROUNDの新機能モジュールを生んだ発想、それは物流倉庫の「全体最適」を目指すアプローチだ

物流倉庫の業務を効率化して従事者のパフォーマンスを最大化させるには、何が必要か。最新型ロボットやITシステムか、それとも高機能マテリアルハンドリング機器か、さらにはスパルタ現場リーダーか――。こうした選択肢の是非はともかく、倉庫現場の管理者にとっては何とも解決しがたいテーマであるはずだ。

仕事を効率的にこなすには、大きく2つのアプローチがあるだろう。まずは担当する範囲の作業をいかに短時間で終了できるか。それには、従事者を手助けする仕組みが有効かもしれない。とはいえ、それはあくまでもその従事者の担当の範囲内における効率化だ。

もう一つのアプローチは、倉庫全体を一つの職場と見立てて従事者や機器、棚などの配置を含めた最適化を目指す考え方だ。人員の数や配置、業務分担をはじめとする作業計画を策定し、それに基づき作業量を予測。実績値と擦り合わせることにより、計画を修正しながら最適な稼働へのシフトを磨いていくのだ。

(イメージ)

GROUNDがこのたび提供を始める、自社で開発した物流施設統合管理・最適化システム「GWES」の新たな機能モジュール、ワークロードフォーキャストは、まさに後者のアプローチを体現したものだ。過去の実績や特殊な荷動きなどをAI(人工知能)で学習して予測。それにより、倉庫現場における作業の最適化を促す。

GROUNDがこうしたモジュールを開発する動機は何か。ここで浮かび上がってくるのが「全体最適」という発想だ。現場効率化アプローチの前者の例のように、従事者の個人レベルにおける効率化の集合が、必ずしも倉庫全体の最適化につながるとは言えない。むしろそうはならないのが現実だ。コントロールタワーを明確化して、それに基づく各担当の最適化を進めること。その役割を果たすのが、今回の新たなモジュールなのだろう。(編集部・清水直樹)

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LOGISTICS TODAY編集部
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