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帝人が医療材料物流を効率化、共同の院外倉庫使用

2023年1月23日 (月)

メディカル帝人はこのほど、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つ「スマート物流サービス」の取り組みとして、医療材料物流を効率化する仕組みを構築し、ことし1月から本格的に稼働したと発表した。複数の病院で扱う医療材料を保管する共同の院外倉庫を設置し、積載効率の改善や配送回数の削減につなげる。

医療材料の物流では、メーカーから出荷された製品が複数の卸を通じて各病院へ出荷されることや、病院内の在庫スペースが限られ一回の納品量を少なくする必要性があることから、積載効率の悪化や配送回数の多頻度化が課題となっている。今回の取り組みは、プロジェクトに参画する聖路加国際病院(東京都中央区)、東京医科歯科大学病院(同文京区)などが共同で使う院外倉庫を、各病院に近い佐川グローバルロジスティクスの東京SRC(同品川区)に設置し、広い在庫スペースを確保することで課題解消を図るというもの。

倉庫内の在庫管理と出荷、病院内での検品や在庫管理には、同社独自のRFIDを使った一元管理の仕組みを採用し、バーコードの読み込み作業を撤廃して業務効率を向上させる。読み取られた製品の入出荷や使用実績などは共通のデータプラットフォームで管理し、物流状況を見える化する。

▲医療材料物流効率化の仕組みのイメージ (出所:帝人)

本格稼働前の半年間にわたる実証実験において、聖路加国際病院で院内物流の60%、東京医科歯科大病院で手術材料の使用実績登録業務の95%が削減されたという。メーカーの配送回数は30%の削減を見込んでいる。

今後は共同院外倉庫を中心とした物流システムの規模を拡大するため、都内で参加する病院を募集する。また、病院の所在が密接し、取引物量の多い大病院がある他の都市などへの展開を目指すという。

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LOGISTICS TODAY編集部
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