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ANA中計で貨物事業拡大、北米路線の需要増狙う

2023年2月15日 (水)

ロジスティクスANAホールディングス(HD)は15日、2023~25年度のグループ中期経営戦略を発表した。新型コロナウイルス感染症が収束に向かい航空需要の回復傾向が鮮明になった今、30年に向けて成長軌道への転換を図る。国際貨物事業を拡大し、旅客機とフレイター(貨物専用機)双方を活用する「コンビネーションキャリア」の強みを発揮し、成長する北米路線の輸送需要などを取り込む。

発表によると、国際貨物事業では、まずフレイターを成田発着路線に集約し、成長するアジア・北米間の輸送需要を取り込む。大型フレイターをフル稼働させて大型貨物をカバーする。これは、貨物事業収益を最大化する「稼ぐ」ための構造改革だという。

▲国際貨物事業のエリア戦略(出所:ANAホールディングス)

次にコンビネーションキャリアの強みを発揮し、旅客機(ベリー)とフレイターのバランスを最適化する。日本・北米間では大型フレイターを投入する一方、旅客便による貨物輸送は少なくする。日本・アジア/中国間では、中型フレイターを使い、旅客便による貨物輸送を多くする。フレイターは大量・大型特殊貨物の需要を取り込み、旅客機は多頻度運航して生鮮、医薬品、小口貨物を取りに行く。需要動向に応じた柔軟に供給量を調整する。

国際貨物事業の生産量は、コロナ禍前の19年度を100とした場合、22年度は91となる見込みで、23年度に95、25年度にコロナ前を超える110に伸ばす。

ノンエア(非航空)事業では、ドローンやエアモビリティー、宇宙関連への投資と事業化を推進する。

グループ全体では、この期間を成長回帰への足元を固めるための変革の3年間と位置付ける。航空事業を中心に収益を拡大し、ノンエア事業も強化して双方の回遊を高める。これにより、利益水準と財務体質をコロナ前に戻す。25年度に営業利益2000億円(22年度予想は950億円)、最終利益1220億円(同600億円)を目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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