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軽貨物ユニオン、ヤマト・佐川などに「賃上げ」要求

2023年2月17日 (金)

(イメージ)

行政・団体軽貨物自動車を使って働く個人事業主でつくる全日本建設交運一般労働組合軽貨物ユニオン(横浜市中区、300人加盟)は16日、ヤマト運輸など元請け運送会社3社とEC(電子商取引)大手のAmazon(アマゾン)に対し、報酬引き上げなどを求める要請書を同日送付したと発表した。各社に団体交渉を求めている。政府が経済界に賃上げを促し春闘が賃上げムードで進むなか、実質的に労働者と変わらないような働き方をしている個人事業主たちも現状の改善に動き出した。

軽貨物ユニオンによると、要請書では次の4項目を求め、2月末までの回答を求めている。(1)2023年4月からの運賃値上げについて、軽貨物個人事業主(ドライバー)の報酬を引き上げ、燃料費などの経費負担を軽減する措置をとってほしい(2)下請け運送事業者による運賃不払いなどが発生しており、不良・不適格業者の排除と、書面での契約を下請け事業者に指導してほしい(3)ユニオン組合員と下請け運送会社との間で報酬や契約解除に係るトラブルが発生した際は、相談に応じてほしい(4)下請け運送事業者に対して、個人事業主の稼働時間管理・安全運転を徹底するよう指導してほしい。

同ユニオンは今回の要請に至った理由として、「新型コロナウイルス禍での宅配需要増大により軽貨物業界では荷物量と個人事業主が増大しており、(社員ドライバーの残業時間規制によって輸送力が不足する)2024年問題によって、軽貨物個人事業主が増大し、長時間労働や交通事故が激増する恐れがある」と訴えている。

トラック運送業界の多重下請け構造のなかで、末端にいる個人事業主たちの厳しい業務環境がこれまでも問題になってきた。宅配大手の佐川急便やヤマト運輸は燃料費や労働コストの高騰を理由に4月からの宅配運賃値上げを発表しており、同ユニオンは値上げによる増収分を個人事業主にも適正配分するよう求めている。

アマゾンに対しては、これまでも配達環境の改善に向けた荷主としての取り組みを要望してきており、今回、改めて要望書を送ったという。

佐川急便が宅配便を4月に値上げ、平均8%

ヤマトも宅急便など運賃値上げ、4月から10%

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LOGISTICS TODAY編集部
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