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西濃、電話集荷受付にボイスボットで「応答率100%」

2023年2月28日 (火)

サービス・商品りらいあコミュニケーションズは28日、運営を支援する西濃運輸のカスタマーサポート業務にボイスボットが導入され、電話受付業務の応答率が向上したと発表した。集荷受付を自動化し繁忙の時間帯にも「応答率100%」を実現した。

発表によると、西濃運輸のカスタマーサポートは集荷・配達に関する各種サービスの総合受付窓口業務。電話での応対をメインに運用してきたが、繁閑差の大きさによる応答率の不安定さが課題だった。また事業拡大に伴い問い合わせの増加が見込まれるなか、人員増での対応には限界もあった。

ボイスボットの導入により、集荷の問い合わせに対して自動音声受付を開始。突発的な呼量の増加に際して、安定した応答率を維持できた。

具体的には、自動受付は、オペレーターの空き人員がいない場合に運用される。集荷、折り返し、再配達、配達時間といった項目を受け付けた後、取得情報をデータベースに蓄積する。受付センターの事務担当者が、データベースを参照して連絡を指示し、各営業所に対応依頼が自動転送させる流れだ。

▲ボイスボットの活用イメージ(クリックで拡大、出所:西濃運輸)

集荷サービスが輸送品質の判断基準となる時代は到来するか

消費者が物流サービスに求める機能と言えば、まずは迅速で安定した荷物の輸配送だろう。目的地へ指定された時間帯で荷物を届けてもらうサービスは、もはや最低限の輸送品質であると言えるだろう。もちろん、ドライバーや倉庫スタッフなど現場を担う従事者の努力と使命感に支えられたサービスであることを、決して忘れてはならない。

さらに、こうした輸配送サービスで力を入れているのが集荷機能だ。荷物を運んでもらおうとすれば、運送事業者の窓口へ持ち込むのが一般的な方法であり、コンビニエンスストアで受け付けてもらえるようになったことで、便利さを実感したものだ。

とはいえ、高齢化の加速や宅配ビジネスの多様化など、輸配送ビジネスを取り巻く事業環境が大きく変化するなかで、集荷機能がサービス品質の水準を評価する上で欠かせない要素になってくるのは間違いない。

こうした観点で思索していくと、集荷の受付方法の最適化というテーマに行き着く。オペレーターによる丁寧な説明を求める層と、時間を問わず集荷を予約できるシステムの提供を希望する層に大きく分かれるだろう。輸送事業者にとっては、集荷業務に要する人員の確保を考慮して繁忙期を中心とした受付制限に踏み切る場面も選択肢となる。

とはいえ、集荷機能への期待がさらに強まることが予想される今後、集荷サービスの効率的な運用は避けて通れないだろう。まずは窓口における自動受付サービスの精度を高めることだ。消費者が集荷サービスを利用する最初のステップを、まずは使いやすくすることが第一歩だ。集荷機能を巡るサービスは、輸送品質を評価する軸として新たな指標を提供しそうだ。(編集部・清水直樹)

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