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EUが輸入貨物の安全性強化、ICS2はフェーズ2へ

2023年3月22日 (水)

国際欧州連合(EU)は3月1日から、税関到着前に貨物の事前情報とリスクを管理する輸入管理システム(ICS2)のフェーズ2を開始した。EU域内に輸送される貨物の安全性やセキュリティーをより向上させる仕組みだ。

(イメージ)

ICS2のフェーズ1は2021年に開始され、当初は航空貨物、航空郵便のみが対象だった。提出要項も積載前のセキュリティーリスク評価のための事前貨物情報(PLACI)の提供にとどまっていた。フェーズ2では、空輸に関連する航空会社、貨物運送業者、速達便運送業者、郵便取扱業者は、EU向けの貨物、EUを経由する貨物の空輸それぞれに対して、搬入略式申告(ENS)を行い貨物のすべての情報を提供する必要がある。

また、EU域内に輸送する予定の貨物、およびEU域外国境に貨物が到着する前に、順守すべきデータ要件プロセスが導入される。これに関連する事業者や航空会社が顧客から必要なデータの取得をしていない、またはICS2にデータの提出を怠った場合は、税関当局がEU域外国境への到着前か到着時点で同プロセスを強制させる措置を取ることができる。

具体的には、EU域外に貨物到着前か到着時点で、追加情報の提供、また危険性の高い貨物に対して検査が行われ、脅威になると判断された場合には積載不許可の通知が来るなど、各種措置が取られる。

EU加盟国のフェーズ2移行期間は、10月2日までと設定され、各事業者の実施能力が考慮されている。フェーズの移行順序は移行戦略に定義されている通り、すべての加盟国が統一される。フェーズ3への移行は2024年3月1日に設定され、海運、鉄道輸送、道路輸送も対象となっている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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