ロジスティクス欧州連合(EU)は1月30日、EU域内に輸入される貨物についての事前申告を求める「輸入管理システム(ICS)2」の適用範囲を、今年4月1日から鉄道、道路にも拡大すると発表した。貨物輸送のセキュリティー強化が目的で、これによって既に適用されている航空、海上、内陸水路と合わせて、すべての輸送手段に対して事前申告が義務付けられることになる。
ICS2は、従来のICSより強い対策で違法な製品の流入を防ぎ、税関のセキュリティーを強化するため、2021年3月から段階的に導入されている。
ICS2によって、輸入貨物がEU域内に到着する前に、輸送業者には搬入略式申告(ENS)をデータ提出することが義務付けられる。また、輸送事業者には、顧客から正確で完全なデータを収集する態勢や、ICS2に対応するためのシステム・業務プロセスの更新、従業員に対するトレーニングの実施などが求められ、貿易業者がICS2の要件を期限内に満たさない場合、貨物はEU国境で差し止められ、通関許可が得られない可能性もある。
4月までにICS2に対応する準備が整わない事業者は、遅くとも3月1日までにEU加盟国の税関当局に連絡し、猶予期間の申請を行わななければならない。猶予期間は、申請が行われた場合のみ許可される。
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