定温輸送で小ロット食材輸出支援、東京海上日動

フード東京海上日動火災保険と、デジタル貿易プラットフォームを手掛けるSTANDAGE（スタンデージ、東京都港区）は20日、日本食材の輸出を支援する合同プロジェクトを立ち上げたと発表した。定温航空便ネットワークの構築などを通じて、少量単位（小ロット）からのスピード輸送を実現。これまで輸出に取り組めていなかった全国の中小企業の海外進出を後押しする。

発表によると、人口減少などにより国内市場の縮小が見込まれるなか、海外に活路を見出そうとする中小企業が年々増加。まず試験的に小ロットで始めたいというニーズが高い。一方で、小ロットのビジネスは採算が取りにくいため、輸出の仲介関連企業から敬遠される傾向がある。

今回の取り組みでは、両社がそれぞれ持つデジタル技術とソリューションを掛け合わせ、小ロットからの輸出や簡便な海上保険手配を可能にした。第1弾として定温航空便での日本酒の輸出支援に取り組む。

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具体的には、スタンデージが開発し、4月に正式に運営を始める越境EC（電子商取引）サイトを介して、海外の飲食店が直接の日本の酒造メーカーに少量発注できる仕組みを構築。東京海上日動は、スタンデージが有する貿易代行機能と自社の外航貨物海上保険のインターネット申し込みをシステム連携させる。これにより、海外保険の自動申し込みを含め、貿易実務の簡略化を支援する。

今後は日本酒だけでなく、地方の農水産物や加工食品、酒器といった特産品にも商材を広げる予定。日本の食文化や伝統を海外に送り出す「総合文化発信プラットフォーム」づくりを目指す。

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LOGISTICS TODAY編集部
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