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NXHDが墺フォワーダーを買収、国際市場強化へ

2023年5月15日 (月)

国際NIPPON EXPRESSホールディングス(NXHD)は12日、欧州持株子会社NIPPON EXPRESSヨーロッパ傘下の特別目的会社を通じ、オーストリアの物流会社カーゴパートナーグループホールディングス(GHD)とその子会社を含めた5社から、フォワーダー事業を手がける同グループの代表企業カーゴパートナーと、各国事業会社62社の株式を取得すると発表した。今年11月から来年5月までに完了する見通し。

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ウィーンに本拠地を置くカーゴパートナーは、欧州の産業集積地とされる中東欧地域に強固な物流事業基盤を持つだけでなく、NXグループが成長戦略を掲げる自動車、電機・電子、医薬品産業の海運・航空フォワーディングを手がけており、欧州やアジア、北米の40か国で事業展開している。NXHDはカーゴパートナーをグループに統合することで、両社の持つ優位性を生かした相乗効果により、フォワーディング事業の強化やグローバル市場での存在感の増大につながると考えた。

具体的には、欧州の生産拠点として成長が見込まれる中東欧地域の物流基盤を補完することによるネットワークの拡大、海運や航空貨物取扱を拡大させることによるグローバル市場での競争力強化、アジアと欧州を結ぶ国際物流需要への対応力と国際的な重要顧客の管理体制の強化、互いが持つ国・地域ごとの強みを相互補完することによるシナジーの創出――などの早期実現を目指す。

(イメージ)

カーゴパートナーは1983年11月に創立。近年の成長は著しく、連結売上高は2020年の10億4980億ユーロ(1575億円)から22年には倍となる20億6340万ユーロ(3095億円)にまで引き上げ、連結EBIT(利払前税引前利益)も20年比1.5倍の7148万ユーロ(107億円)に伸長した。

株式取得価額は8億4500万ユーロ(1268億円)を見込む。また、このM&Aに伴い、NXHDはカーゴパートナーが株式譲渡契約において規定された一定の業績を上回った場合は、売主であるカーゴパートナーグループの5社に5億5000万ユーロ(833億円)を追加で支払う。

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LOGISTICS TODAY編集部
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