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MFLP座間、対話の中で形作られた消費地直結施設

2023年6月29日 (木)

▲「MFLP座間」完成イメージ

話題ことし4月、ロジスティクス事業における事業計画を公開した三井不動産。稼働中・開発中も合わせて国内・海外で計62物件、総延床面積で530万平方メートルへと、事業規模を着々と拡大、先進型物流施設としてのMFLPのブランドも、すっかり業界関係者に浸透した。

そのMFLP、46件目の稼働物件となるのが、ことし10月に竣工を予定している、MFLP座間である。

大量消費エリアへの結節点、MFLP座間の強み

地上4階建て、ダブルランプウェイと各階に事務所を備えた1フロア1万坪、延床面積12万1592平方メートルを誇る最新物流施設は、神奈川県のほぼ中央、横浜市との結節点となる座間市に竣工する。

「この施設の魅力はなんといってもそのロケーション。綾瀬スマートインターチェンジや圏央厚木インターチェンジへのアクセスに優れ、国道246号大和厚木バイパスに面する施設です。神奈川県の中央から、周辺エリアのたくさんのお客様へ消費財をすばやく供給できることが強みです」(三井不動産ロジスティクス本部・鈴木啓人主事)

▲三井不動産ロジスティクス本部・鈴木啓人主事

半径20キロ圏内に800万人近くの総人口を有し、EC(電子商取引)などの物流拠点としても高いポテンシャルを持つのに加え、複数のインターチェンジを利用した広域配送での利便性も高いことなど、貴重な物流適地であることが、MFLP座間の最大の特徴となっている。

また、都市型消費地とつながる物流施設としてのアクセスの優位性は、そのまま施設従業員の就業環境でも大きなメリットとなる。相模鉄道本線・さがみ野駅から徒歩11分というから、都市近郊の大規模物流施設としては異例の好立地であり、消費地・生活地に根ざした施設の特色がうかがえる。

▲広域図(クリックで拡大)

芝浦機械、テナント、そして社会まで、様々な対話から完成した座間

大量消費エリア近接の物流施設としても、またそこに通う従業員の労働環境としても、ともに破格の好立地を叶えたのは、芝浦機械との共同事業としてプロジェクトを展開したことが大きい。芝浦機械の元工場施設の一部をMFLP座間として共同開発することで、新規の貴重な希少地確保が実現できたというわけだ。

また、設備に関しても「テナントの皆さまのご意見やご要望など、対話のなかでお預かりしたアイデアを施設に生かす」(鈴木氏)ことを大切にし、例えばトラックバースをセンター車路ではなく、あえて片側車路として、その分マテハンなどの取り回しスペースを大きめに確保したのも、顧客との対話から取り入れた仕様となっている。


▲(左から)倉庫、トラックバース(クリックで拡大)

一方、環境対策への取り組みは、社会や地球との対話と言っても良いだろう。ゼロエミッション対策では、「ZEB」認証(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル、省エネルギーと創エネルギーで100%以上のエネルギー削減を実現できる建築物への認証)獲得を予定しており、MFLPブランドの中でも最高グレードの施設として、グループ全体の旗艦としても位置付けられる。太陽光発電による再エネ供給、屋内照明のLED化による省エネ、グリーン電力の導入により、MFLPで2番目のグリーンエネルギー倉庫(ZEB認証を取得し、再生可能エネルギーを100%供給可能とすることで、利用実態に合わせた施設全体のCO2排出量実質ゼロを目指した環境配慮型施設)となる。

多様な人々が誇りを持って安全に働ける、地域密着型施設

対テナントだけではなく、従業員の満足度向上や地域共生に向けた工夫もMFLP座間では数多く取り入れられている。従業員に対しては、通勤の利便性だけではなく、倉庫内全館空調、ホビールーム、カフェテリア、コンビニなどの設置や、外国人など多様な従業員に配慮したジェンダーレストイレや礼拝堂も設置され、「働きやすい、ではなく、誇りを持って働ける」(鈴木氏)施設を目指したといい、実装する免震構造などでは、現時点で取り得る最高のグレードの安全対策が施されている。

また、地元との連携で防災パークを設置し、非常時の防災拠点としての訓練など、地域との共生にも力を入れる。「国道246号線に面した立地ということは、物流の大きなメリットであると同時に、周辺の渋滞を招く懸念もありました。我々は地元と協議しながら、すでに施設への導入路で渋滞を回避する右折レーンの延伸作業にも着手しています」(鈴木氏)と、街の生活に根ざした運用を目指す。

渋滞緩和策

(クリックで拡大)

・東原四丁目交差点
既存の右折レーンを40メートルから
125メートルまで延伸済み

・東原五丁目交差点
既存の右折レーンを20メートルから
85メートルまで延伸予定
(竣工までに供用開始予定)

MFLPブランドの伝統と未来を体現する「座間」

さまざまな関係者との対話から形作られたMFLP座間は、2012年、三井不動産のロジスティクス事業スタート当時からの事業ステートメント「ともに、つなぐ。ともに、うみだす。」が結実したものでもある。地元企業、入居テナント、従業員、市民、そして地球環境と、ともにつなぎ、生み出すことで、MFLP座間という形になったのである。

環境対策では、未対応だった既存の施設への太陽光パネル設置を進めるなど、グループ全体での取り組みも加速しており、新しく立ち上げられた「MFLP & LOGI Solution(ロジ・ソリューション)」という物流コンサルティングプラットフォームも、まさに顧客とのリレーションの中から新しいものを作り上げるという対話の発想をベースとして、事業理念を体現していく。その中でもMFLP座間は、グループの変わらないポリシーと新しい取り組みを示す、文字通り大きなシンボルとなるに違いない。

「MFLP座間」施設概要
所在地:神奈川県座間市ひばりが丘
構造:地上4階建て、免震構造
敷地面積:6万2810平方メートル(1万8427坪)
延床面積:12万1592平方メートル(3万6781坪)
用途:工業地域
竣工:2023年10月
基本:柱スパン11.5×10.5メートル、梁下有効5.5メートル、床荷重1平方メートル当たり1.5トン
設備:トラックバース152台、トラック待機場20台、乗用車駐車場150台
アクセス:東名高速道路・綾瀬スマートICから3.9キロ、圏央道・圏央厚木ICから9キロ、相模鉄道本線・さがみ野駅から徒歩11分

■物件紹介ページへのリンク
https://mflp.mitsuifudosan.co.jp/logistics/mflp-zama/index.html