ロジスティクスプリンターやハンディーメーカー大手のサトー(東京都港区)は26日、QRコードと位置測位技術を駆使して車両の受付業務の効率化やトラックバースの利用状況を可視化する新システムを開発し、三星金属工業(新潟県燕市)のトラックドライバー待機時間を年間1000時間削減したと発表した。
システムは受付業務を省力化するため、トラックにQRコードのラベルを貼り付け、入退場時にスキャナーを通過するだけで受け付けが完了する仕組みとなっている。従来は手書きで行っていた業務が効率的に処理され、待機時間の短縮につながっている。
また、バースに入場したドライバーに位置情報を取得するタグを配布し、どのトラックがどのバースを利用しているかをリアルタイムで表示することで、長時間滞在する車両にはアラートを通知するなど、効率的な対応を行えるようにした。時間がかかった要因の把握や対処も迅速に行えるため、その後のバースの回転率向上につながっているほか、滞留時間の分析により、レイアウトや運用の改善にも活用していく見込みだ。
三星金属はシステム採用後、トラックの受け付けを到着順から予約制に切り替えることで、待機時間を極力短縮することにも成功。従来は到着が遅れたトラックを長時間待たせることもあったが、事前に受け付けを管理できるようになったことで、来場車両を分散化することに加え、工場側も予約状況に合わせて出荷準備ができるようになり、全体の効率が向上した。
なお、同システムは日本自動認識システム協会が主催する、2023年度の「第25回自動認識システム大賞」で入選を果たした。
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