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日産、フジトランス、久留米運送の働き方改善公開

2023年11月21日 (火)

ロジスティクス神奈川労働局は、時間外労働の削減や働き方の見直しなど、過重労働解消に積極的に取り組んでいる事業者「ベストプラクティス企業」を訪問することによる啓発活動を実施しており、21日に神奈川労働局長と神奈川運輸支局長が合同で日産自動車の相模原部品センター(相模原市)を視察した。物流業界における2024年4月の上限規制適用に向けて、運送事業者と荷主企業が連携した改革事例として広く周知することを目指す。

ベストプラクティス企業として訪問を受けたのは、荷主会社である日産自動車の相模原部品センター。運送会社である久留米運送神奈川支店(神奈川県伊勢原市)と、フジトランスポート野田支店(千葉県野田市)との3社共同による働き方改革への取り組みが評価された。

相模原部品センターでは、特に中四国方面の配送を長距離トラックに依存する状況にあり、ドライバーの長時間労働が課題となっていたが、3社共同の取り組みとしてドライバー交代による運用を導入。道中の交代地で運転を交代し、出発地である相模原に別トラックで帰ることで、ドライバー1人の輸送範囲を削減した。これによって、中四国方面へのトラック遠方直行便をすべて廃止、ドライバー交代による運用に全面的に移行して、ドライバーの運転時間の削減を実現している。

その他、交代運用において必要となるトラックGPSシステムの導入や、出荷荷積み時の荷待ち時間を削減するシステムなどDX化も促進、相模原部品センターでは敷地内の駐車場や厚生施設を整えてドライバーの就労環境を快適にするなどの取り組みも実施しており、24年問題に荷主・運送会社一丸で取り組んだ事例として公開することで、過重労働解消への啓発活動を進める。