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ヒューテックNの大阪新拠点は高効率・低環境負荷

2024年2月7日 (水)

▲新施設外観(出所:ヒューテックノオリン)

ロジスティクス冷凍食品を中心とした低温食品物流企業であるヒューテックノオリン(東京都新宿区)は6日、大阪府箕面市の新たな基幹拠点となる施設の竣工式を執り行ったことを発表した。

ヒューテックノオリン関西支店は1994年3月大阪府高石市に設立以来、30年にわたり全国共同配送網の西日本における拠点として、その役割を担ってきたが、取扱物量の増加への対応と、既存施設の賃貸借契約満了に伴い、大阪府箕面市の社有地に新たに施設を建築し、5日に竣工式を執り行った。

新施設には、管理機能である「関西支店」と、冷凍食品の全国共同配送を行う「近畿圏共配センター」と、冷凍原材料の取り扱いから加工製造を行う「関西工場」のそれぞれの機能を、大阪府高石市の関西支店第二センターより移管。大阪府高石市の第一センターは今後「高石センター」と名称を変更して業務を継続するが、共配機能は新「近畿圏共配センター」に移管する。

新たな施設は、新名神高速道路・箕面とどろみインターチェンジ(IC)から2.4kmと至近距離にあり、近畿圏とは高槻ジャンクション(JCT) から名神高速道路で、西へは神戸JCT経由にて山陽自動車道と中国自動車道で、そして27年予定の全線開通後は直接中京圏へとそれぞれアクセスが可能となり、交通の要所として広い輸配送能力が期待される。

新設した近畿圏共配センターは4万9165トンの収容能力(従来の関西支店第二センターの2.6倍相当)を有し、同社最大の冷凍自動倉庫システムによって、フォークリフト荷役などを大幅に軽減させるなど、高効率なロジスティクスの実現を目指す。

また、主に冷凍野菜や果実のリパックを行う関西工場では、保管倉庫と加工工場を一体化した効率の良い機能を備え、従来の1ラインから2ラインへと増設することで、今後高まる冷凍食品のニーズにも対応する。さらに、関西工場にて品質検査室を併設し、原料から製品に至るまで自主検査を行うことで、食の安全を守りサービス品質を向上させる。

環境面でも、グリーンビルディング認証として「CASBEE大阪府(建築物環境配慮制度)」のAランクを取得。屋上には太陽光発電システム設置とともに環境価値(非化石証書)を付加したグリーン電力を使用することで、新施設で使用するすべての電力を再生可能エネルギー由来とする。

また同社の「100%自然冷媒化」宣言に則り、冷凍倉庫は環境負荷の低い自然冷媒を使用するとともに、新施設においては、仕分け室や荷捌き室の冷却設備もすべて自然冷媒化としている。

そのほかにも、館内の全照明のLED化、屋上のシート防水には日射反射率の良い色を選定し、庫内の温度・湿度の上昇を抑えることで施設全体の消費電力抑制するなどの、環境問題の解決に取り組むグリーンプロジェクト事業として、2023年6月に低温食品物流企業として初めてグリーンローンによる資金調達を実現している。

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さらに、荷待ち時間削減のためのトラック予約受付システムの導入や、冷凍食品のパレット輸送化に対応可能な自動倉庫システムの採用など、各機能で効率化を図るとともに、従業員の働く環境でも細やかな配慮を施している。

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LOGISTICS TODAY編集部
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