国内ドローン事業を展開するトルビズオン(福岡市中央区)は27日、長崎県波佐見町でミライステラス(長崎県佐世保市)とともに、ドローンで伝統工芸品を配送する実験を16日に行ったと発表した。
トルビズオンは、ドローンを社会実装するために必要な、定期航路の飛行空域を可視化する空路整備サービスを提供する。一方、ミライテラスは、地元の棚田の文化や景色を次世代に繋げるための取り組みを行っている。
今回、ドローンを活用してより多くの人々に役立てる事業を模索し、運送業の2024年問題の解決などを視野に入れて、実験内容を企画した。
400年以上の歴史を持つ伝統的な波佐見焼に着目。波佐見焼の生産の際は、土を器の形にした「生地(きじ)」を生地師と呼ばれる専門の職人が作り、作られた生地を窯元に輸送して焼成を行う。輸送時の振動で焼成前の生地が割れたり、輸送に必要なドライバーが不足したりしている問題があるほか、生地を車で慎重に運ぶ影響で生じる交通渋滞なども、地元住民から問題視されているという。こうした課題に対するドローンの有効性を検証するため、実証を行った。
実証では、生産された800グラムほどの生地を配送用ボックスに収納。ドローンで0.2kmほど運んだ。着陸時にも生地への影響はなく、無事、輸送が完了したという。
ミライテラスの前田晴郎社長は「最近では25kg程度まで運べる大型のドローンが出てきており、物流としても新しい展開に繋がることを期待する」とコメントしている。
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