M&A日本海事センター(東京都港区、JMC)と運輸総合研究所(同、JTTRI)は26日、日韓両国の海事分野の発展に向けて、日韓の4つの研究機関の相互交流及と研究協力を目的とした了解覚書(MOU)の締結を行った。韓国側の研究機関は韓国海洋水産開発院(KMI)、高麗大学海上法研究センター(KULMC)。MOUには、両国の海事産業界で関心の高いグローバルサプライチェーン、脱炭素化、DX(デジタルトランスフォーメーション)などにかかる相互交流などを行う旨が記載された。
JMCとJTTRIでは、これまでもKMIとの間で随時交流を行ってきたが、昨年11月20日、MOUの締結による本格的な交流を開始することで合意に至っていた。
韓国における海事分野の研究機関のトップランナーであるKMIとソウルの名門高麗大学に属するKULMCという韓国を代表する研究機関と相互交流、研究協力を促進していくことにより、日韓両国の海運の発展に寄与するだけでなく、国際海事機関(IMO)などでの議論を進展させるなど、世界の海事分野の発展に貢献することを目指す。
4機関は共同で、主に海運のグローバルサプライチェーンや脱炭素化についてや、自動航行を含めたDX化、人材開発などについて相互交流、研究協力を行っていく。
MOU締結にあたり、JMC会長とJTTRI会長を兼務する宿利正史氏がスピーチを行い、「パナマ運河渇水やフーシ派船舶攻撃による紅海危機、ロシア・ウクライナ戦争などの地政学的要因から、新型コロナウイルス禍以降も海運の混乱が続いているが、日韓両国の協力のもと海運研究を促進し、日韓関係全体の友好促進、研究を通した国際社会への貢献を進めていく」と語った。
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