商船三井、タンカー上にCO2回収装置を搭載

▲LR1型プロダクトタンカー「NEXUS VICTORIA」（出所：商船三井）

荷主商船三井は22日、所有するプロダクトタンカー「NEXUS VICTORIA」（7万5000重量トン級）に、SOxスクラバー付き船上CO2回収装置「Filtree System」（フィルツリーシステム）を搭載することを決定した、と発表した。船上にCO2回収装置を商用搭載するのは、国内の海運会社では初めてになるという。

船舶向けのCO2回収技術の開発を手掛けるオランダのエンジニアリング企業が製造した装置で、搭載は2024年末ごろを予定する。次世代燃料への転換が難しい既存船で脱炭素を進める技術として注目されているという。

搭載する装置は、国際条約で規制され、排気ガスに含まれるSOx（硫黄酸化物）の粒子状物質を99％ろ過するスクラバー機能とともに、排気ガス中の最大10％のCO2を回収する機能を備えている。船上で生じた排気ガスと特殊な溶媒を反応させてCO2を吸着、回収することができる。回収されたCO2は、陸揚げ後に溶媒から加熱分離され、合成燃料製造事業者などが有効活用することが期待されている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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