調査・データ厚生労働省は18日、2023年における職場での熱中症による死傷災害の発生状況を発表した。23年には合計1106人が熱中症により死傷しており、そのうち31人が死亡した。
19年から23年の業種別発生状況を見ると、建設業が最も多く、次いで製造業での発生が目立った。23年には建設業で12件の死亡災害が報告されている。
運送業では死傷者数が146人で前年から17人増加した。死亡者数は前年と同様で1人だった。
月別発生状況では、7月および8月に全体の約8割が集中しており、特に7月には431人、8月には493人が熱中症により死傷している。また、時間帯別では15時台が最も多く、次いで11時台に発生が集中している。
年齢別では、全体の約5割が50歳以上となっており、特に60歳以上の高齢者における発生が目立つ。
2023年の熱中症による死亡災害の詳細事例も発表されており、例えば、60歳代の農業従事者が単独で水田の草刈り作業中に倒れ、発見されたが搬送先の病院で死亡したケースや、50歳代の小売業従事者が作業中に倒れ、その後病院で死亡したケースなどが報告されている。
厚生労働省は、発症時・緊急時の措置の確認・周知や、暑さ指数(WBGT)の把握、労働衛生教育の実施が不十分であった事例が多かったと指摘しており、熱中症予防対策の徹底を呼びかけている。
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