M&A信越化学工業は20日、同社の持分法適用会社で半導体材料の加工などを手掛ける三益半導体工業に対する株式公開買い付け(TOB)を21日から開始すると発表した。1株3700円で、8月5日まで買い付ける。信越化学は4月に、TOBによって三益半導体を完全子会社化する方針を表明していた。
信越化学は当初、7月下旬をめどにTOBを開始するとしていたが、国内外の手続きなどの前提条件が整ったため、予定を早めて開始することにしたという。三益半導体側も、賛同する意向を示しており、信越化学の完全子会社となった後は上場廃止となる見込み。
三益半導体は、信越化学からプライムウエハーの加工を受注しており、高精度で生産性の高いシリコンウエハー加工技術を持っている。信越化学は、三益半導体を子会社することで、両社の生産技術や生産設備などを共有して生産量や在庫、物流の最適化を図り、サプライチェーンの強靭化や安定供給体制の強化に取り組むとしている。また、人材の相互活用や、財務面での支援などで三益半導体の経営基盤強化を図る。
信越化学は2005年に、三益半導体株の27.1%を第三者割当増資で取得。06年には提携関係を強化するため、TOBを実施して出資比率を40.54%に高め、持分法適用会社としていた。
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