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商船三井、コンテナ船需給ひっ迫で業績上方修正

2024年7月31日 (水)

調査・データ商船三井は31日、2025年3月期業績予想を修正した。通期連結業績予想について、売上高を前回予想から150億円増の1兆8150億円、営業利益を同40億円増の1560億円、経常利益を1200億円増の3500億円、最終利益を1200億円増の3350億円と、それぞれ引き上げる。持分法適用会社のオーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE、シンガポール)でコンテナ船需給がひっ迫していることに加え、堅調なケミカル船や自動車船市況などを鑑み、通期予想を上方修正した。

同日発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比13.2%増の4359億4900万円、営業利益が同66.2%増の406億6600万円、経常利益が20.2%増の1086億5100万円、最終利益が17.5%増の1071億300万円だった。

ドライバルク事業は、ケープサイズ市況が西オーストラリア・ブラジルの鉄鉱石出荷が堅調だったほか、西アフリカのボーキサイト出荷も好調。多くの船社がスエズ運河を避け喜望峰軽油の航路を選んだことで船腹需給は例年よりひっ迫した。パナマックス市況は、南米からの穀物出荷が堅調。スープラマックス以下は、マイナーバルクの荷動きが活発だった。売上高は11.6%増の1065億円、経常利益は26.4%減の69億円となった。

エネルギー事業では、主要産油国が供給量調整を図る枠組み「OPECプラス」の協調減産が継続された一方、ロシア産原油輸入の回避や、アメリカやブラジルなどの非OPEC国からの原油供給増加が継続した。石油製品船、ケミカル船はトンマイルが伸長し、好況が継続。LPG(液化石油ガス)船は、新造船の大量完成により市況は軟化した。売上高は23.1%増の1251億円、経常利益は16.8%増の227億円だった。

製品輸送では、コンテナ船はONEの新造船大量完成による供給増が懸念されたが、喜望峰経由の輸送が継続し船腹需給がひっ迫したほか、スポット運賃市況も大幅に上昇した。自動車船は、アメリカなどでの底堅い自動車需要に支えられ輸送台数は前年並みを維持。製品輸送事業全体の売上高は6.5%増の1569億円、経常利益は61.6%増の653億円、うちコンテナ船の売上高は17.4%増の159億円、経常利益が79.4%増の427億円だった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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