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三井倉庫HD、航空輸送シフト進み半導体取扱好調

2024年8月2日 (金)

調査・データ三井倉庫ホールディングス(HD)は2日、2025年3月期連結業績予想を上方修正した。通期予想について、売上高は据え置きとし、営業利益を前回予想から5億円増の155億円、経常利益を同6億円増の148億円、最終利益を2億円増の87億円とそれぞれ引き上げる。

国際貨物の荷動きの回復は当初想定よりも緩やかだが、紅海情勢やパナマ運河の通行制限の影響による海上輸送から航空輸送へのシフトが発生したことで、国内では九州地区の半導体の取り扱いが好調。原価上昇に対応するための収受料金の適正化が当初計画を上回って進ちょくしていることなどにより営業利益率が改善し、営業利益は前回予想よりも増加する見通しとなった。

同日発表した第1四半期決算は、売上高が前年同期比0.6%減の656億2000万円、営業利益が同37.8%減の38億2800万円、最終利益が21.3%減の29億7500万円と減収減益だった。

うち主力の物流事業は、売上高が0.7%増の644億9000万円、営業利益は21.7%減の46億3100万円。企業の原材料・部品などの在庫調整局面は一服したものの、国際輸送の荷動きは横ばいに推移している。海運市況は欧米向け航路を中心に運賃上昇傾向にあり、アジアのハブ港の混雑などにより海上コンテナ不足が発生し、航空貨物輸送で一部路線の運賃上昇や船落ちによる緊急航空輸送が生じている。

そんななか、航空貨物輸送で仕入れ運賃の上昇により運賃差益が縮小し、減益。国内では新規業務の獲得に注力し、東地区でのハイファッション物流拠点での新規業務、関西地区でのEC(電子商取引)物流拠点での取扱、九州地区での半導体物流拠点での取扱が増加した。

不動産事業は、売上高が38.2%減の13億4500万円、営業利益が72.8%減の3億5100万円。主要ビルのマルチテナント化に伴う一時的な空室の発生により大幅な減収減益となった。

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LOGISTICS TODAY編集部
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