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道路のカーボンニュートラル実現へ4方針、国交省

2024年9月3日 (火)

行政・団体国土交通省は8月27日に公表した来年度予算概算要求のなかで、政府方針である「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けて、道路分野では「道路交通のグリーン化を支える道路空間」など4つの方針を掲げてGX(グリーントランスフォーメーション)を推進していく方針を示した。

同省が示した方針は、「道路交通のグリーン化を支える道路空間」「低炭素な人流・物流への転換」「道路交通の適正化」「道路のライフサイクル全体の低炭素化/生物多様性への取組」の4つ。

道路交通のグリーン化では、「道路空間での発電・送電・給電などの取り組みを推進することで、道路交通のグリーンエネルギーへの転換を進め、CO2排出量の削減を推進する」とし、交通の安全や道路維持管理作業の支障とならない場所に太陽光発電パネルを設置するなどして、再生可能エネルギーの導入を促進するほか、高速道路や道の駅などへの電気自動車(EV)の充電施設や水素ステーションの設置に協力。走行中に給電する技術の導入について検討を進めるとしている。

また、次世代自動車の大型化を見据え、車両の一般的制限値の緩和や道路構造の基準の見直しについて検討する。

低炭素な人流・物流への転換では、ダブル連結トラックの路線拡充や、高速道路の駐車マスの整備を進め、空荷の削減につながる中継輸送についても、実用化・普及に向けた実証実験を行うとともに、中継拠点の整備を推進する。また、自動運転トラックの実現に向けて、新東名高速道路などで、路車協調によるシステムを検証する。このほか、歩行者や自転車、電動キックボードなどの通行空間の整備を進め、サイクルトレイン・サイクルバス、シェアサイクルやカーシェアリングなどの普及を図る。

道路交通の適正化では、道路の部分改良や鉄道の立体交差化などで渋滞解消を図り、交通の流れを円滑にする一方、住宅街周辺では速度規制の強化や進入規制などを行って、自動車からの転換を促し、乗用車からのCO2排出量削減を図る。

「道路のライフサイクル全体の低炭素化/生物多様性への取組」では、建設工法の工夫などで道路工事の際のCO2排出量を削減するほか、道路照明のLED化・高度化、街路樹の計画的整備による緑化を推進する。道路で野生生物が死亡する「ロードキル」を防止するため、道路標識を整備するとともに、国内外の先進事例を収集して、取り組みを充実させる。

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LOGISTICS TODAY編集部
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