ロジスティクス国土交通省は8月27日に公表した来年度予算概算要求のなかで、カーボンニュートラル実現に大きく貢献すると期待されている貨物鉄道ネットワークを強化するため、災害対策の強化や、モーダルシフトの推進を目指した輸送能力の増強に取り組む方針を示した。
国の「2030年度に向けた政府の中長期計画」では、鉄道コンテナ貨物や内航海運の輸送量を今後10年程度で倍増するとの目標が掲げられている。このため、災害対応能力を含めて、貨物駅や鉄道ネットワークの機能強化を図り、大型コンテナ導入などで鉄道へのモーダルシフトを推進する。
近年、台風や地震による鉄道貨物の不通が相次いでおり、荷主離れの一因となっている。このため、長期にわたる不通が発生した場合でも、迅速に安定的な代替輸送に切り替えられるよう、拠点となる貨物駅に積み替え施設を整備するなどして、災害時の対応力を高める。また、豪雨災害が予想される個所については、事前の防災対策を進め、輸送障害に強い鉄道ネットワークを構築する。
モーダルシフトの推進については、これまで主流だった12フィート小型コンテナから、大型で10トントラックからの積み替えが可能な31フィートコンテナの取り扱いの拡大を図る。このため、輸送需要の高まりが期待できる貨物駅でコンテナホームの拡幅など施設の整備を進めるとともに、先進的なモーダルシフトの取り組みには、大型コンテナの導入経費を支援する。このほか、新幹線を使った貨物輸送の拡大の可能性について、調査や検証も進める。
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