住友化学、MMAモノマーなどの生産能力削減

拠点・施設住友化学は11日、シンガポールにある100％子会社、住友化学アジアでのMMAモノマー（メタクリル酸メチル）とPMMA（メタクリル樹脂）の生産設備の一部を、9月末をめどに停止すると発表した。同拠点でのMMAモノマーは8割、PMMAは7割の生産能力削減となります。

中国メーカーなどアジア全体の生産能力が拡大しているため、今後の採算性の確保が困難だと判断。特殊品・高付加価値品分野へとシフトして、事業の立て直しを図る。

今回の決定に従い、シンガポールの工場では、MMAモノマーとPMMAでそれぞれ3系列ある生産設備のうち、2系列を9月末めどに停止。これによって、シンガポールでの生産能力は、MMAモノマーで年間22万3000トンから5万3000トンに、PMMAは15万トンから6万トンに削減される。

同社グループはMMAモノマーとPMMAを日本とサウジアラビアでも生産していたが、シンガポールが最大の生産拠点だった。シンガポールの生産能力削減によって、グループ全体の生産能力は、MMAモノマーで年間40万3000トンから23万3000トンに、PMMAは20万トンから10万トンになる。

PMMAは、合成樹脂の中でも透明性と耐候性、美しい光沢が特徴で、自動車のテールランプや看板、水族館の水槽、液晶ディスプレイの光学部品などに幅広く活用されている。MMAモノマーは、PMMAの原料や塗料原料などとして用いられている。

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LOGISTICS TODAY編集部
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