M&ASGホールディングス(HD)によるTOBで同社子会社となったC&Fロジホールディングスは20日、同社の発行済み株式について500万株を1株に併合し、来月に上場を廃止すると発表した。これによって、同社はSGHDの完全子会社となる。
C&FHDは、丸和運輸機関を傘下にするAZ-COM丸和から2022年から経営統合を持ちかけられ、今年3月からはAZ-COMがTOB(株式公開買付け)を開始した。しかし、C&Fは「大口顧客の離反を招くリスクがある」として、意見表明を留保。その後、SGHDが5月にC&Fに対するTOBを発表。C&Fも買収提案に賛同していた。株式の買い付け価格はAZ-COM丸和が3000円の提示だったのに対し、SGHDは5740円だった。
SGHDへの応募は全株式の84.83%に相当する1828万7006株で、TOBは成立しC&Fは子会社となった。
500万株を1株に併合するのは11月11日の予定で、SGHD以外の株主の持ち株はすべて1株以下となる。現在の株主に対しては、来年1月ごろに、1株5740円として持ち株数に応じた金額を支払う。SGHDの最終的な買収総額は1237億円となる見込み。
C&Fは法人向けの低温食品の輸配送や倉庫保管など低温物流(コールドチェーン)に強みがある。コンビニエンスストアやインターネット通販各社が冷蔵・冷凍食品の取り扱いに力を入れるなか、今後のコールドチェーン市場の拡大も見込めることから、AZ-COM丸和が経営統合を提案。しかし、「シナジーが限定的」、「企業文化の相違」などの理由で断られたことから、完全子会社を目指してTOBに乗り出した。
AZ-COM丸和はSGHDがTOBを表明した後、事実上、子会社化を断念していた。
SGHDは今回のTOBについて、「両社の異なる事業領域を補完し合うことで国内屈指のコールドチェーン(低温物流)をつくれる」としている。
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