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トッパンF、300時間温度を維持する保冷剤発売

2013年4月30日 (火)
医療医薬用で従来比5.6倍の長時間定温輸送を実現

医療医薬用で従来比5.6倍の長時間定温輸送を実現

メディカルトッパン・フォームズはこのほど、高機能保冷剤「メカクール」を活用した医薬医療用定温輸送で、従来の5.6倍となる最大300時間の温度維持を実現する技術を開発し、4月26日から販売を開始した。

新保冷剤を使用することにより、長時間の定温輸送が実現し、輸送手段の選択肢拡大につながることが期待される。同社では「船便しか使えない地域への輸送や、航空便よりも低コストの輸送が可能となり、定温輸送の範囲が一気に拡大する」としている。

同社は昨年10月から「メカクールfor Medical」を販売しているが、海外輸送など陸送から空輸、さらに内陸への陸送といった長時間を要する場合、輸送箱に保冷剤やドライアイスを追加したり、輸送箱の入れ替えなど途中の対応が必要なケースがあった。

この場合、ハンドリングが悪く温度の安定維持にも問題があることから、長時間定温を維持できる輸送箱への要望が高まっていた。

そこで同社では、輸送箱の素材や構造に改良を加え、従来品に比べ外気温の影響を受けにくい保冷箱を開発。外気温度マイナス20度の場合、箱内が2-8度の温度域を300時間(12日間)維持できるようにした。

新製品の活用により、陸・海・空の輸送手段を組み合わせた輸送でも、保冷剤やドライアイスを追加投入することなく、箱の入れ替えもなしに一定の温度を長時間保った状態で医薬医療品を輸送することが可能となる。

同社は今後、厳格な品質管理が求められる医療分野などの温度管理輸送、航空機輸送を必要とする顧客に対して新製品を提案し、関連製品群で2014年度までに10億円の売り上げを見込んでいる。