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乾汽船、採算悪化、最終赤字37億円

2013年5月8日 (水)

ロジスティクス2013年3月期通期連結決算(単位:百万円)

 2013年3月期2012年3月期増減率
売上高12,53713,521-7.3%
営業利益-1,830-1,228-
経常利益-1,108-1,250-
当期純利益-3,737-761-
市況の低迷で収益が減少し、18億3000万円の営業赤字となった。期末にかけて急速に円安が進んだものの、年度を通じた平均では「歴史的な円高水準」にあり、燃料油価格の高止まりもあって採算悪化に拍車をかける要因となった。

こうした中、同社グループはシンガポールで連結子会社の設立、グループ保有船の代替計画の推進を柱とした事業構造改革に取り組み、事業の東京本社への一極集中によるリスク分散を図った。

シンガポール子会社の事業開始に際し、パナマ子会社が所有する新鋭ハンディサイズ船2隻を売却した結果、固定資産売却損として24億100万円を計上。

また、グループ保有船の代替計画を進めるため、期中に3隻の老齢船を処分した。所有不動産の売却と合わせて固定資産売却益として10億100万円を計上した。

このほか、足元の市況対比で割高となっていた定期用船一部用船契約を解約し、5億6400万円の用船解約金を計上。さらに、繰延税金資産の回収可能性を検討し、全額を取り崩したことなどにより、法人税等調整額4億3800万円を計上した。

今期は、荷動きの回復に不透明感が残るものの「運賃・用船市況を下押しした新造船の大量竣工はピークを過ぎたと考えられる」として、船腹の需給関係が段階的に回復に向かうと予想。為替レートと燃料油価格は前期と同水準で推移すると想定し、売上高193億円、営業損失5億円、最終利益2億円を見込む。