荷主内海造船(広島県尾道市)は7日、持続可能な社会の実現に向けた脱炭素や温室効果ガス削減などの取り組み方針を公表した。LNGを燃料とするフェリーの建造やLNG以外の代替燃料船の開発のほか、生産過程での温室効果ガス削減、省エネの取り組みを進めていくとしている。
国際海事機関(IMO)が「国際海運からの温室効果ガス(GHG)排出量を2050年頃までにゼロにする」との目標を掲げていることを受け、同社は環境に優しい船を提供するとともに、そのための研究開発、設備投資を行い、脱炭素や温室効果ガス削減に取り組む方針を示した。
取り組み方針として、大きく分けて「地球環境に優しい船の提供」「生産過程における温室効果ガス削減、省エネの取り組み」「造船技術者の育成・新技術への対応」の3つを掲げた。
「地球環境に優しい船の提供」では、トラックや自動車による陸上輸送をフェリー、RORO船などの海上輸送に切り替える「モーダルシフト」に対し、国内トップクラスのフェリー、RORO船の建造実績を造船所として貢献するほか、LNG燃料やその他の代替燃料を使った船の建造、開発に取り組んでいくとした。
「生産過程における温室効果ガス削減、省エネの取組」では、生産設計の精度の向上による鋼材の端材の削減や分別の徹底による産業廃棄物のリサイクル資源化、舶用機器メーカーと標準化の検討、塗料メーカーなどの協力を得た材料の節減などを挙げている。
また、「造船技術者の育成・新技術への対応」では「国内造船業の継続には人材育成が重要」だとして、造船業・舶用工業の技能伝承と次世代人材育成を目的に設立された「因島技術センター」の活用や、業界団体との共同研究、大学との技術交流・研究開発などを通じた技術者の育成に取り組むとした。
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