アパレルNI帝人商事は18日、四ツ葉ドレスと協業し、ベトナムの婦人フォーマルウェア縫製工場「四ツ葉ドレスベトナム」を増設すると発表した。今月初旬に工場建設を開始した。
NI帝人商事では、2006年4月に婦人フォーマル分野のチャイナプラスワン第一弾として四ツ葉ドレスと四ツ葉ドレスベトナムを設立し、日本向けの品質基準に対応した生産体制を確立した。ことしに入って、中国では労働力不足、コストアップ、品質不良などの問題が深刻化しており「中国生産のカントリーリスクは急激に高まっている」と判断。一方で昨年から本格的に実施されたAJCEPによる関税撤廃効果もあり、ベトナムの受注数量が大幅に増加し、同工場はフル稼働の状況が続いていた。
こうした状況を踏まえ、四ツ葉ドレスベトナムの工場を拡張、生産能力を増強することで、ベトナムからの婦人フォーマルウェアの安定的供給体制を構築し、チャイナプラスワンの生産拠点としての地位を確実なものとすることにしたもの。タイで生産する帝人ファイバーのブラックフォーマル生地を最大限に活用し、タイ-ベトナムのASEAN内一貫生産システムを確立し、コスト競争力を高めて婦人フォーマルウェア販売の拡大を図る。
増設工場は既存工場の隣接地に建設し、フル稼働となる13年には現状の生産量の2倍に相当する年間約20万セットの生産能力に増強する。NI帝人商事は同社への増設資金、縫製設備の貸与と日本向けOEM生産全般を担当する。増設工場は11年7月から稼働を開始する。